ISSING-BLOG

毎週日曜と水曜に更新!

風船の命

 幼い頃は白い風船が好きだった。街やお店で風船が配られているのを見つけると決まって白い風船を選んだ。もちろん今でも白色は好きだ。純粋なイメージがあるし、何より明るい。幼い頃の自分が何故白色を選んだのかは分からない。

 

 風船というのはなんだか儚いイメージが今の僕の中にもあって、ふと気付くと自分の手元から離れて空へ飛んでしまう。“空を飛んでいる白い風船”っていう情景が今でも僕の記憶の中では鮮明に残っている。きっとそれぐらい風船が手元から離れてしまうことに対して残念に思ったのだろう。だから風船を貰った時は大切に握りしめた。それを家に持って帰って風船が浮かんでいるのを眺めるのだが、翌日になると風船がしぼんできて浮かばなくなってしまう。

 

f:id:issingmusic1006:20170918171842j:image

 

 風船は自分の手元から簡単に離れてしまうし、簡単に割れてしまい、すぐにしぼんでしまう。今思えば、それは人生においては夢のよう恋のよう。

 

 夢や恋は簡単に割れてしまうし、しぼんでしまうし、自分の手元から離れていってしまう。もう一度風船を膨らませても、元の大きさには戻せるとは限らない。大きすぎたり、小さすぎたり、それは過去に戻れないような“時間”を感じさせる。だったら違う風船を選び直せば良い。違う風船だから、また新たな出来事が起こるかもしれない。

 

 そうやって人々は風船を日々選びながら生きている。ずっとその風船を持っているわけではない。やがて風船はしぼんでいく。それと同じように、夢や恋は儚いのだ。