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モテ期到来物語

 自分にもモテ期というのがあって、それは高校一年生の時。自分で自分のモテ期があったことは、自慢話になるかもしれないが、あれは確かにモテ期だったと今にしては思う。

 

 当時、音楽部という合唱を主にやっている部活に所属していて、僕は高校一年のくせに仕切っていた。なぜ仕切っていたかというと、中学時代に強豪合唱団に入っていたから、そのノウハウを生かしていこうと思っていたからだ。当時の部長よりも部長っぽい役柄をやっていた。

 

 それで、目立つわけだ。リーダーは自ずと目立つもの。そうすると女子とも接点が多くなる。

 

 僕の通っていた高校は中高一貫(僕は高校から入学)だから、中学生も合同で部活をやっている。だから高校一年生でいきなり先輩という立場になる。

 

 文化祭の発表になんとかこぎつけて、無事に文化祭は終えた。

 

 モテ期はその後に到来した。文化祭が終わって二日後、僕は後輩に呼ばれて人のいない廊下に呼び出された。

 

 「好きです。付き合ってください」

 

 そんなこと、今まで僕は言われたことがないので戸惑っていた。だけど、特に好きでもなかったので丁重にお断りした。

 

 そしたらもう一人の後輩が冗談なのかわからないが、告白してきた。

 

 「私と付き合ってください!」

 

 確かに可愛かった。でもチャラい感じがしたし、本当に好きで付き合おうという純粋な気持ちが見受けられなかった。それも丁重にお断りした。

 

 その翌日、今度は同級生に告白された。

 

 「好きです!付き合ってください!」

 

 それを言われたのが、朝、人の行き交う靴箱で。周りの人たちが注目する。僕はとても恥ずかしかった。

 

 「おい!ちょっと待て!返事は後でするから!」

 

 と僕は言い残し、その場を立ち去ったのだが、もうクラスには僕が告白されたことが広まり、クラスの女子が、

 

 「キャーーー告白されたんだってーー!」

 

 あの日は地獄だった。クラスのみんなから「どうするの?付き合うの?」と言われまくり。結果的に僕は丁重にお断りした。

 

 その後、僕はその娘に下校途中をストーカーされるということに…。あれは本当に怖かった。僕が早歩きをすると、その娘も早歩きをするんだから。「一緒に帰ろうよ」と言われれば、一緒に帰るけど、ある一定の距離を保たれたら、なんだか怖い。

 

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(絵:いわさきちひろ

 

 ちなみに、なぜそんなにお断りしていたかというと、実はちょうどその時僕は人生で初めての失恋をしていて、人と付き合う気になれなかったのだ。

 

 それから半年、あれはその年の年末だっただろうか。ある後輩と年賀状のため住所交換をした。その時その娘に、

 

 「私の顔写真を入れて良いですか?」

 

 と妙な質問をされ、そりゃあなんでも良いよ決まりなんてないよ、と返事をして住所交換をした。

 

 そしてその娘から年賀状がきた。年賀状にはその娘の顔写真がプリントされていた。だけど、薄暗い所で撮ったのか、なんだか背景が暗い。しかもフラッシュを焚いたのか、その娘の眼鏡がキラーっと光っているという不気味な写真になっている。その隣にこう書かれている。

 

 “今年も宜しくお願いします”

 

 “先輩、そろそろ名前で呼んでください”

 

 “今年も宜しくお願いします”

 

 こんなことが書かれていた。僕は鳥肌がたった。単なる先輩と後輩の仲なのに「名前で呼んでください」と書かれたことに驚きを隠せなかった。しかも「今年も宜しくお願いします」と二回も書いてある。こんなに怖いことはない。でも、きっと一生懸命書いたんだな、と思うような字体だった。

 

 それから2ヶ月後のバレンタインデーに告白された。それも丁重にお断りした。

 

 というわけで、これが僕の人生でのモテ期。ちょっと怖い感じもあったけど、モテ期であったことは間違いない。これからモテ期が来るかは自分次第だと思う。とにかく、自分の人生、一生懸命生きていかなければ。