たとえば

心の赴くままに描くエッセイブログ。

随想記

永縁迄

未だに「オンライン飲み会」という言葉そのものに違和感を抱きながら、帰省できないもどかしさを抑え、故郷の友人と電話をする。それを「リモート帰省」と呼ぶには程遠いが、こうして気軽に電話を掛けられる時代になったことは実に素晴らしいと思う。 故郷の…

悔供養

最近、学生時代の夢をよく見る。それも楽しい思い出の少ない中学時代の夢が多い。もちろん楽しかったこともいくつがあるが、どちらかというと高校時代の方が楽しいと思えるようなことが多くあった。それはともかく、なぜこんなにも中学時代が夢に出てくるの…

初秋雷

夜、自宅のベランダから遠くの空を眺めると、稲光を発している雲が見えた。だから言って、その方面で雨が降っているわけではない。ただただ雲と雲の間を稲光が通るようにして発せられていた。 僕はその日、一睡も眠れなかったにも関わらず、意地になって無理…

秋入梅

6月の梅雨の時期はただジメジメするだけであるが、9月の雨となるとまだ夏が過ぎ去り切っていないため、蒸し暑さも漂う。相変わらず雨に濡れた服は中々乾かない。蝉もまだまだ粘って生きている。秋はまだまだ遠い、と言っている間に冬が来る、というか、いつ…

鈍行列車旅行記

学生時代、僕は関西から静岡へ帰省する時はいつも鈍行列車(在来線)で約5時間掛けて帰省していた。18切符シーズンになると片道3,500円で帰省でき、普通乗車券でも6,000円ちょっとで帰省できる(学割だと5,000円)。なんと新幹線の半額ほど(特急料金含める…

Lonely Runner

ここ最近、実家に帰る夢を何度となく見ている。夢の中でしか故郷に帰れないなんて、これほど皮肉なことはない。目を覚ますと、今独りで住んでいる部屋の天井が目にうつり、実家に帰ったことが夢だとそこで初めて実感する。 占いなど僕には興味ないが、夢占い…

悩むって本当はすごいことなんじゃないかな?

家にいる時間が増え、人と会う時間がほぼなくなり、独りでいる時間が増えた。僕は独りでいる方が楽だから、苦ではないと思っていたが、実は案外寂しがり屋であることを実感した。それでも今は寂しさも楽しでやる!と意気込んでいる自分もいる。 時折、夜眠れ…

友達の存在

友達とは何か、と最近考えることが多くなった。今のご時世、友達と会うこともできないし、画面越しでしか話すことしかできない。それでもお互い頑張ってなんとかこの困難を乗り越えようね、と励まし合っている。 本来なら今年のゴールデンウイークや夏期休暇…

驟雨虹

雨の中、神社へ参拝しに行く。木々が雨音を大きくさせ、蝉の鳴き声と共鳴している。境内は雨に浸り込み、辺り一面が銀色に輝いている。僕はたった一人傘を差しながら、今にでも滑り落ちそうな石段を上がる。あまりにも雨が強く、石段は川のように雨水が流れ…

Audio Life

深夜の土砂降りの雨が屋根に音を立てる。雨音の激しさに驚き僕は窓を開ける。近くの道は未だにでも浅い川になりかけている。遠くを見ると、まるで雨は滝のように町に降り注いでいるようだった。雨は全てを洗い流す神の恵みだとか何処かで聞いたことがあるけ…

土曜の煙たい夜音

一度眠ってしまうと、簡単に起きられない程深く寝入ってしまう。土曜なんて昼近くまで寝ていることなんてざらにある。今日こそ土曜は朝早く起きたかったのに…と後悔をしつつ、でもこのご時世、外に出ることはあまりないし、まいっか、と結局開き直る。そして…

一期一会 ~長生き競争!~

会社帰り、社会人1年目の時によく立ち寄っていた居酒屋の前を通る。楽しい思い出も、酔いすぎてやらかした思い出も今では過去の話だな、と思いながら、ふとその時の飲み仲間のことを思い出した。 金曜の夜になると、翌朝までみんなで騒いだ。誰もが店のお姉…

これから

僕はこの一ヶ月間、自分の周りのありとあらゆるものを壊し回った。人間関係、自分自身の身体、精神など、ただただ壊して回っていた。何もかもがボロボロになり、その結果、新しいものを手に入れるばかりか、何も手に入らなかった。生き甲斐の感じることので…

求める求めない

求めない方が幸せなのかと思ったら、案外みんな求めているんだな、と、人付き合いの中で期待と絶望を繰り返すような毎日。難しいなぁ、と思いながら生きている。人付き合いの攻略本なるものをたくさん読んだけど、ちっとも僕には役に立たなかった。ただ、人…

何も知らない僕

愛することは悲しいこともあり、楽しいこともあり、それが自分の元気のためだったら、その恋は例え実らなくてもいいと、卑屈になる自分がいた。何の為に生きていることすら分からない自分を愛せることができないのだから、他人を愛せるなんてことはできない…

故郷達へ会いに行く

来週は故郷の静岡に帰ることにした。僕にとって、静岡以外に故郷は3か所ある。今年は自らの足跡をたどるように、初心に戻るようにして故郷達を独りで巡ろうと思っている。 静岡以外の故郷の一つ目が、僕の生まれた病院がある群馬県高崎市。母の実家があり、…

そうだ歌、歌おう。

最近、ギターを弾いて歌うようになった、というのは、ただなんとなく簡単な曲を一定のストロークで弾くだけの、ただ単に楽しんでやっているだけである。そこで気づくのは、やっぱり歌うってとても楽しいな、と思うこと。 独りでの休日に自分は何をしたらいい…

幸せのために孤独を選ぶ

前回の記事で、今年は思う存分孤独になりたいと思い、それは自分にとっての成長のためだ、と書いた。 issing.hatenablog.jp 何故そこまでして自分を追い詰めるのか。それは大学時代、僕はずっと独りぼっちだったからだ。高校時代の友人や恩師に期待されて入…

孤独の時間が自分を成長させてくれる

街灯が灯し始める夕闇の都心を、僕は歩き回っていた。休日になると僕は、都内の至る所の神社を巡っていた。何か願い事があるとか、何か信仰があるとかそういうわけではない。あくまでも神社巡りは外に出るための口実である。 神社巡りをしていると、その周辺…

「厄年」のおかげで成長できた

そういえば2019年は後厄の年だった、と気づいたのは、2019年7月頃だろうか。SEの仕事で何台もの新しいパソコンを設定するにあたって、パソコンを起動させる作業から始まるのだが、僕が起動させたパソコンだけ何故か上手く起動しないトラブルが相次いだ。職場…

また会う日まで今を生きる

昔、思い出を置きて来た場所を訪ねた。その先に見える自身の汚れてしまった心を、癒してくれる酔い話の余韻に浸りながら、いっそ社会の表面だけ見て騙されながら生きていきたいと思うほど、僕は現実逃避を少しでもするために、故郷の夜景を目に焼き付けよう…

優しくなるために悲しむ

夢の中で叫んでいた。訳もなく。帰省して普段の疲れが一気出てきたのか、新年早々僕は風邪を引いて寝込んでしまった。起き上がることすら辛いほど、怠い身体を実家の布団で休めながら、僕は夢の中で心を吐き出すかのように声高らかに叫んでいた。 目覚めた時…

潮風を感じて

松並木が潮風に強く揺らされながら波音と共に、海岸線に時を刻む。駿河の海に、富士の山。この風景は故郷の顔だった。時の移ろう速さに急がされながら、僕は運命に赴くままに故郷を旅立った。夢見て破れ、恋して溺れ、裏切り、また裏切られ、知らず知らずの…

何を以って「東京」と呼ぶのか

東京という地名に何故こんなにも憧れを持つのだろうか。 東京に来て2年半が経った。すっかり僕は東京人、ではなかった。住んでいる所は首都圏のベッドタウンである埼玉県所沢市だし、東京人のことを未だにどういう人なのか言葉で表すことができない。知り合…

おおきなこえで

音楽の授業なんて大嫌いだった。小学時代、声の大きさだけは自信があったので、一生懸命大きな声で歌うのだが、「声が大き過ぎる」と音楽の先生だけでなく、授業参観に来ていた親にまで叱られ、楽器演奏に関しても、譜面通りに演奏することに楽しさを感じな…

敏感過ぎる人生 〜HSPと共に生きる その2〜

幼い頃から僕は自己肯定感が低かった。何故か怒られると、僕は心を深く深く閉ざしてしまう。幼い頃は特に何をするにも親の目を見ながら行動していた。今思えば、僕には反抗期という時期がなかった。しかし、決して親のことが大好きとか特別な何かがあったわ…

仕事で恥をかくこと 〜HSPと共に生きる〜

最近、というかずっと前から睡眠障害を抱えている。もう、かれこれ5年くらいずっと睡眠薬のお世話になっている。 中学時代から自律神経失調症と内科で診断され、高校時代はストレスで胃をやられ消化器内科で胃カメラを飲み、大学時代には心療内科で睡眠薬を…

過現未

10月6日がいつの間にか過ぎていた。僕は何故か疲れている身体を起こしながら、鏡で、25歳になった自分を見た。 10年前の君は、もっと痩せていて、毎日歌ばかり歌っていたよね。合唱をやっていて、まさか高校時代もやるとは思っていなかった。大学時代もやっ…

トラウマ達へのラベル貼り

何故だか知らないが、学生時代のトラウマがよく夢に出てくることがある。 その一つが、高校時代の体育の授業のこと。体育教師がとても怖かったのだ。その体育教師は僕が卒業した後に、生徒にセクハラをしたとのことで解雇されたと聞いたが、それ以上にとても…

独り歩き

社会人になって僕は浮かれていた。最初の一年目は金もロクにないのに、居酒屋でウイスキーのロックを飲みまくった。店の客とテキーラ片手に盛り上がった。夜、ふらふらになりながら帰宅し、翌朝、まだ酔いが覚めぬまま仕事へ出掛ける。そんな日々を送ってい…