たとえば

心の赴くままに描くエッセイブログ。

おおきなこえで

 音楽の授業なんて大嫌いだった。小学時代、声の大きさだけは自信があったので、一生懸命大きな声で歌うのだが、「声が大き過ぎる」と音楽の先生だけでなく、授業参観に来ていた親にまで叱られ、楽器演奏に関しても、譜面通りに演奏することに楽しさを感じなかった。それに、所詮、音楽の授業なんて先生の好きなジャンルしかやらず、先生の好きな音楽を演奏しなければ成績を下げられるという、まさに「ひいき」だった。音楽を通じて何の意味があるんだろう、と思いながら小学時代は音楽の授業を受けていた。歌に関しては、高学年になるにつれて、声変わりで高い声が出なくなって、余計につまらなくなった。

 

 中学時代、合唱の指導に対して厳しくて実績のある音楽の先生の授業を受けることになり、音楽の授業の9割は合唱、さらに終礼の時間にも合唱練習が全クラスあるという、まさに強制的に合唱をやらされ、自称「合唱が伝統」の学校へ進学した。

 

 中学時代以降の合唱は、男声は低い音域で歌うようになっているため、僕は授業で自分の歌いやすい音域で歌うことができた。元々声の大きさにも自信があったけど、小学時代の反省をもとにボリュームを謙虚に下げつつ、それなりに一生懸命歌っていた。そのおかげで、音楽だけはそれなりの成績だった。ただ、僕は思いっきり大きな声で歌うことが好きで、本当はみんなで合唱より、独りで大声で歌いたかった。

 

 中学時代に辛かった合唱練習に関しては、過去にブログに書いているので、詳しくはそちらを閲覧していただきたい。

 

issing.hatenablog.jp

 

 合唱は大学時代まで続けたが、大学時代の途中で挫折した。元々自分の好きではない音楽だったからだ。高校時代まで合唱やらなければいけない理由があり、大学時代は別に合唱をやる必要がなくなった。確かに、今までの合唱経験からして大いに周囲から期待されていたけど、それを裏切って合唱をやめた。

 

 高校時代、僕は音楽部に入った。合唱と軽音、全く違う音楽をどちらとも行う不思議な部であったが、その部は不思議なルールがあった。合唱をやらなければ軽音をすることが許されない、のだ。合唱は元々人数不足で、技術的にも「ただ何となく歌っているだけ」で絶滅的な感じであった。そこで、僕が入ってきて、中学時代の習ったことをもとに当時の部長を押し切って、合唱の指導を行って仕切った。それにより、先輩からは「今の音楽部はあいつの独裁国家」だとか批判されたが、技術的な自信は中学時代に培われていたから、何とも思わなかった。その甲斐あって、合唱ってこんなに素晴らしいものなんだ、と合唱を好きになってくれる人が多数出てきた。それがとても嬉しくてたまらなかった。音楽は、音を楽しむこと。決して「音が苦」ではない。

 

 高校時代は、合唱だけではなく軽音もやり始めた。むしろ、これがやりたくて音楽部に入部したのだ。当時、僕は不思議とさだまさしが好きだったので、さだまさしの歌い方を真似するようになった。さだまさしは、若い頃と今とでは全く歌い方や声質が違う。それぞれの良いところを取り入れ、そのおかげで声変わりで出せなくなっていた高い声を再び出せるようになった。尾崎豊も好きだったので、尾崎豊の歌い方も取り入れ、周りからは癖のある歌い方だと言われるようになった。カラオケでEXILEの曲を歌うと「さだザイル」と言われ、尾崎豊の曲を歌うと「さだ豊」と比喩されるようになった。もっと普通に歌え、と言われるのだが、こっちは普通に歌って「さだ」になるのだからしょうがない。

 

 またしても過去の記事に、なんだかすっごく偉そうに「自分の歌い方の変化」に関して語っている記事があったので、僕が当時行っていた発声法に関しては以下の記事を閲覧していただきたい。ちょっと勘違いしたプロっぽい語りで書いているのであんまり閲覧してほしくないな、と思ったりする。

 

issing.hatenablog.jp

 

 大学時代も軽音サークルに入ったのだが、バンドを組むメンバーが集まらなくて、というより独りで好きなように歌いたくて、堂々と独りでギターの弾き語りを行った。当時の録音データが残っているのだが、ギターを全く練習していないため、演奏が酷い。しかし、声は高く大きく伸びていた。後ろに置いてあったドラムが僕の声で共鳴していた。

 

 一時期プロの歌手になりたいなんて思ったけど、今はそんなことは思わない。何故なら僕は元々、歌うことよりも「大きな声で歌うこと」が好きだからだ。好きな歌い方で、好きな声量で、好きなように歌う。それが出来ればそれだけで良い。別にプロになる必要も理由もない。ただ、自宅のアパートの風呂で大声で歌って近所迷惑になったことが過去にあったので、それは避けなければ。

 

 大きな声で歌えるなら、ストリートミュージシャンでもいっそなってなろうか、アンプを使わずに。そのために、挫折したギターを練習しなければ…。ギターってどうやって練習したらいいのだろ?とにかくなんでも曲を弾く練習してこなしていけばいいのだろうか?うーん、どうにかして継続して続けるようにしたいなぁ、と思う。

 

 という、未だに歌うことに対して何かしらの思いがある。自分の好きなこと。それは自分にとってある意味生き甲斐でもあるから、決して諦めたくない。